じめじめした梅雨の季節に入りましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
東急ステイ日本橋界隈は商店や江戸に関する史跡がたくさんございます。江戸の繁栄は日本橋から始まったといわれています。今回は江戸通りを一筋入った【時の鐘通り】を散策してみました。

ホテルのエントランスを出て右折し、老舗のうなぎ屋さんの前を通り過ぎて、一つ目の角を右に入りますと、一見なんの変哲もないような通りに出くわします。道路には写真のようなプレートが埋め込まれています。この通りを【時の鐘通り】というそうです。この名前はどこかロマンを感じさせてくれます。
■老舗のうなぎ屋さん
■ここは江戸の町に最初に「時の鐘」が設置された通りです。以後、上野、浅草、本所、芝、市ヶ谷、目白、赤坂、四谷に設置されました。
【時の鐘通り】
■この通りの電柱には「時の鐘通り」と書いたプレートが貼られています。
■道路には写真のようなプレートが埋め込まれています。
■江戸時代は日の出を「明六つ」、日の入りを「暮れ六つ」とよびました。
■江戸の時間は「日の出」と「日の入り」を起点としました。一日が12刻であったため、終日のことを二六時中といいました。現在は一日二十四時間(定時法)なので、四六時中といいます。
■江戸時代の時間の単位は一刻は約2時間、12刻は24時間、半刻は1時間、四半刻は30分
■左側は老舗の天ぷら屋さんです。どこか昭和の趣があります。
■石町時の鐘 鐘撞堂跡
■石町時の鐘 鐘撞堂跡に到着です。左側が「石町時の鐘」の説明板です。右側が「与謝蕪村」の説明板です。石町時の鐘鐘撞堂跡の説明文によりますと『時の鐘は、江戸時代に本石町三丁目へ設置された。時刻を江戸市民に知らせる時鐘です。徳川家康とともに江戸に来た辻源七が鐘つき役に任命され、代々その役をつとめました。鐘は何回か鋳直されましたが、宝永8年(1711)に制作された時の鐘(東京都指定文化財)が十思公園内に残っています。鐘撞堂は度々の火災に遭いながら、本石町三丁目(現、日本橋室町四丁目・日本橋本町四丁目)辺り、本通から本石町三丁目を入って鐘撞堂にいたる道を「鐘つき新道」と呼んでいました。』(平成15年3月 中央教育委員会)
■石町時の鐘 鐘撞堂跡】説明板
■鐘の音の回数は最初に鐘は捨て鐘といって三回鐘を打ってから、しばらく間を置いて時間の呼び名と同じ数だけ「ゴーン、ゴーン」と鐘を鳴らして時間を知らせたそうです。(たとえば七つなら七回)
■この【時の鐘】は明治初期に廃止され、昭和5年(1930)十思公園に移設されました。
■夜半亭ー与謝蕪村居住地跡
説明文は以下の通りです。『夜半亭は、原文二年(1737)俳諧師早野巴人(1676~1742)が「石町時の鐘」のほとりに結んだ庵です。「夜半の鐘声客船に至る」という唐詩にちなみ、巴人(はじん)も「夜半亭宋阿(やはんていそうあ)」と号しました。この夜半亭には、多くの門弟が出入りしていましたが、なかでも「宰町(さいちょう)」と号していた若き与謝蕪村は内弟子として居住し、日本橋のこの地で俳諧の修行に励みました。・・・蕪村は、明和七年(1770)巴人の後継者に推されて京都で夜半亭二世を継承した。』(中央区教育委員会)
■新日本橋駅地上4番入口
■長崎屋跡
余談ですが、「時の鐘通り」を右に折れて江戸通りに入りますと、この通りに面した新日本橋駅地上入口4番の横に「長崎屋跡」の説明板があります。『江戸時代、ここには長崎屋という薬種屋があり、長崎に駐在したオランダ商館長の江戸参府における定宿でした。・・・・この地は、鎖国下の日本における数少ない西洋文明との交流の場として貴重であり、区民史跡に登録されています。(平成二十一年五月)』と書かれています。この地域は江戸時代に始まる薬種問屋街で現在も多くの製薬会社が軒を連ねています。
有名な石町時の鐘の川柳が残っています。「」
■中央通り側から見た時の鐘通り
■左側には焼き鳥さんと右側には老舗の江戸前の天ぷら屋さんがあります。
■左側には老舗のうなぎ屋さん。
■前方には昭和通りと首都高速一号上野線が見えます。
■横断歩道を右折し、直進します。
■左側の昭和通りに沿って本町三丁目交差点まで直進します。
■本町三丁目交差点
■右側は江戸通り左側が昭和通り
■本町三丁目の横断歩道を渡り、牛丼店を左折し、直進します。
■このお店の角を右に入ります。
■再び【時の鐘通り】に入ります。
【十思スクエアー】
■関東大震災後の復興小学校を再利用した複合施設の【十思スクエアー】に到着です。十思スクエアーの裏には十思公園があります。
【十思公園】(所在地:小伝馬町5-2 日比谷線小伝馬町駅から徒歩5分)
■十思公園に到着しましたが、残念ながら公園は改修工事中で間近では「時の鐘」を見ることが出来ませんでした。今年8月中旬には工事が終了し、綺麗に整備された公園となる予定です。鐘は毎年大晦日に聞けるそうです。
■ここは【伝馬町牢屋敷跡】でもあります。また安政の大獄で刑死した【吉田松陰終焉の地】としても知られています。
■来年(2015)のNHKの大河ドラマ「花燃ゆ」の主人公は吉田松陰の妹、文(美和子)という女性がヒローインだそうです。
【十思公園から見た時の鐘通り】
★石町時の鐘鐘撞堂跡から十思公園までは徒歩7、8分♪
★石町時の鐘鐘撞堂跡は東急ステイ日本橋から徒歩3分♪
★十思公園は東急ステイ日本橋から徒歩4,5分♪
お時間がございましたら、【時の鐘通り】を気軽なお散歩タイムのひとときにしてみてはいかがでしょうか。
それでは、今日という日が素晴らしい一日でありますように。!
ご来館をお待ち申し上げております。
m(_ _)m
担当:S.S