Creators' File - ワクワクするLifeStyleの仕掛け人
文化・情報の発信地、青山と聞いて、具体的に何を思い浮かべるでしょうか。
流行は一過性、すぐに消えてく。それに対し、風俗は、生活に根づき文化となり、
そこからまた、新たな文化が生まれます。
かつて、"私は、流行ではなく、風俗をつくりたい"といった人が作ったホールがありました。
VAN 99 HALL (1973 -1976)
席数99の小ホール。入場料99円均一。
しかも、椅子はArflex、全てが洒落たホールでした。
"羅生門"、黒澤明の名作が、99円で見られました。
(当時、ロードショーは1000円)
佐藤B作の東京ヴォードビルショーと並んで、
VAN99ホール提携公演といえば、劇団つかこうへい事務所。
"ストリッパー物語"、"熱海殺人事件"、つかこうへい全作品公演、
新人公演では、野田秀樹の夢の遊眠社も。
新たな才能を見抜いていました。
日本のフォーク史に名を残す高田渡。
この人に影響を受けたミュージシャンは数え切れません。
YMO結成前、細野晴臣のティン・パン・アレー・プレゼンツ企画もありました。現在のJ-Popシーンを作った若き日のアレンジャー、ミュージシャンが皆、そこにはいました。
JAZZは豪華。宮間利之&ニューハード、原信夫シャープス&フラッツら、ビッグバンドジャズに、渡辺貞夫カルテットも。全て一流でした。
三五六寄席、落語も盛況でした。
林家正蔵一門会もあったと思います。
We Love Sports、VAN FRESH BOXING。
コミッショナー認定のボクシング新人戦。これが凄かった。
観客全員がリングサイド。盛り上がらないはずがありません。
アメリカン・プロ・フットボールのフィルム上映もありました。
今でいうPublic Viewing Theater。
30年たった今、VAN99ホールに関わった人を集めたイベントを開けば、日本のエンターテインメント、スポーツ界のトップクラス、大御所といわれる方々がずらりと並ぶと思います。
こんな素敵な場所を作ったのが、VANの創始者、石津謙介。
加えて、VAN99ホール隣には、スタンディング・カフェ、
CAFE ESPRESSO 356もありました。ここも1杯99円。
ドトールもスターバックスも、まだなかった時代の話。
TPOにあわせたファッション、スポーツ、芸能、グルメを楽しむライフスタイルを提唱し、実践した人。
こんなにカッコいい人、他にはいません。
俳優、有名人に新作を着せるプレスルームなど、現在のアパレル業界の仕組みをつくり、専門誌だけだった雑誌を、ファッション、映画、音楽、グルメ、旅、あらゆる情報を発信するライフスタイル誌に変えたのもこの人。
カジュアル・フライデーを生み出し、お葬式ではないホテルでの洒落た偲ぶ会を考えたのもこの人。
既存を打ち破ったサブカルチャーは、現代のメインカルチャー。
偉大なるクリエイターだと思います。
立派な建物のホール、大会場でのイベント、それだけでは、次世代につながる風俗、文化は生まれないんですね。
青山まつり、ラストは、青山のクリエイターの作品、コレクションを展示する"青山 ご開帳"。
青山の顔、岡本太郎と石津謙介は、ともに1911年(明治44年)生まれ。"44の会"の仲間。
その他のクリエイターも皆、どこかで石津謙介との関わりがあると思います。
詳しくは、青山まつりのサイトにて
- http://aoyama-matsuri.jp/
Text by T.Minobe














